私も、専門学校へ入る前は少なからず、“将来は独立開業”か“トレーナー”に・・・という思い憧れがあったのですが、でもいざ学校に入ってみると、この本にも書かれているように、開業のノウハウを学ぶ授業やトレーナーとしての育成授業などはなく、国家資格を取らせるための教育でした。煮え切らない思いを抱いたままあっという間に3年が過ぎてしまい、将来の目標を探しにバイトを始めたものでした。もし学生の頃にこの本に出会っていれば、将来の目標が早く探せたのかもしれないと痛感しました。
専門学校を卒業し、私はアメニティーサービスではありませんでしたが、現場の仕事に就いていましたので、その中で常にプライドを持って仕事に取組んでいる事は、この本の中のプライドを取り戻そうの内容そのものが、現在も現場を回っている私の思いと合致しているところです。やはりどんな職種であれ、基本には精神的プライドと経済的プライドが携わってこその仕事ですし、これらを実感した時また新たな目標や自信が生まれ、仕事での成長や人生設計にも大きな影響や変化が見られるのだと私は思うのです。
私の知人には、国家資格を持たず学生の頃からバイトをしていた接骨院でずっと働き、資格を取るまで給与を得ている人もいました。
雇い主も無資格者であるのを承知していたにもかかわらず、働かせていたので法に触れる事だと思います。(私もその事を知っていながらも訴えることが出来ませんでしたから、同罪かもしれませんが・・・)
私はその知人も当然知っているかと思い、自分の置かれている立場を問うと、その知人は法に触れている危険性も認識しておらず、社会への責任感のなさ、無資格者である自覚のなさに失望し、時に知らないことは愚かなこと・哀れなことだと痛感しました。
知人は、自分はプライドを持って仕事をしている、と堂々と言い切っていた事にも驚きました。実際には社会的身分がないにもかかわらず、有資格者のような態度で外来の患者様にも治療をしてしまっている・・・よく平常心でいられるものだと、私にはとても出来ないことです。先ず何より資格があっての業務ですから。
自分のこんな身近に不正が存在し、それは他の所でもあり得ることなのかと疑問に思います。やはり不正は排除しクリーンな状態で社会に貢献しなければならないですし、金銭欲で不正・違法行為をして働く事は、業界の発展どころか、低迷に繋がると思うのです。
その点においては、アメニティーでは人材確保や申請業務など、クリアーに社会貢献しているのだと思います。それはやはり、共創という理念に基づいているからこそ出来ることではないでしょうか?
個人で出来る事は限界がありますし、この本を読んで痛感しています。
これから更に超高齢化となり、訪問マッサージの需要は増えてくるでしょう。当然これによって業界や行政も厳しくなり、個人形態で訪問しているところは営業が更にシビアになり、個人開業でも生計が立てられなくなり得る中で、アメニティーサービスは会社成長と共に生き残らなければなりません。
そのためには、社員一人ひとりがもっと意欲的に「会社を自分の成長手段」として考え、様々な職務の経験とキャリアから学び成長できることを知ることが信頼と需要に繋がり、法令を正し、更により良いサービスの提供と新たな付加価値も生まれ、社員個人の成長と、会社の成長をも比例してゆくのではないかという事が、この本への所感です。
A・A