就業する者の誰もが常に「プロ意識」を持ち備えているのは当然のことですが、
この業界に携わる人にとって「プロ意識」を持たせる要素の一つが国家資格です。
しかし市場の現実は資格の有無が意味を成していないことは十分御承知のことと思います。
無資格者の就労、資格の範囲を越えたサービス提供、
そして法律や規制に則った業務遂行を余儀なくされる中で、網の目をくぐったように蔓延している不正行為。
業界全体が長年黙認してきたやり方が今や常識化されているのです。
周辺環境では欧米化した療法や独特な療法が氾濫していますが、
その中でどれだけの顧客が敢えて有資格者の鍼灸マッサージを選択するでしょうか。
実際に同じ空間で就業する者同士が、資格の有無を問わず、
同じ内容のサービスの提供をしているわけですから国家資格の存在が意味を成していません。
自分たちの資格を活かしきれず、埋もれたまま目先の就業先に腰を据えてしまい、
新天地を求めちょっとしたタイミングで転職を繰り返す。
技術の高い施術者は日本中見渡せば数多く存在すると思いますが、大半は腕を活かしきれていません。
その上、就業先環境はこの数十年何の変化も遂げておらず、
社会・世間からの信用性・認知度も従業員の待遇面も変わってはいません。
環境の改善が必要と思いながらも目を背け、気付かぬ振りをし、
意識して行動に移さない。と言うより自分のことで精一杯のため余裕がないのです。
同じ鍼灸マッサージ師という立場であれば現状を何とかしたいという気持ちを持ちながらも変えられないのが現実で、
私たちの将来をより狭いものにしています。
その中で弊社は創業以来、医療保険を使った鍼灸マッサージ治療に特化してまいりました。
なぜならば医療保険治療に携わることが出来るのは国家資格を持つ者の特権なのです。
プロの治療家として存在していくためには医療保険治療に特化し、
更には顧客のニーズ・時代のニーズを見極めていく柔軟性と新しい発想力が求められます。
株式会社アメニティーサービス 代表取締役社長
上岡 太一